小川町USPファームだより 2022年5月号
発行日:2022年5月13日
制作:US.Peaceファーム & NPO生活工房「つばさ・游」高橋優子
今月号は
をお届け致します。
最近の横田農場さん
ゴールデンウィークは、例年、横田農場さんの「醤油仕込み」イベントが連日行われています。昨年、スタッフも 最終回だけお邪魔して、ちゃっかりひと瓶いただいて自宅で育てていたので、今回はイベント内で搾っていただ きました!
お父さん茂さんお手製、大小2台の搾り機で圧をかけて搾って、その日に打ったうどんをみんなで食べていまし た。味噌は少し馴染みがあっても、醤油を仕込む体験は貴重なので、毎年参加される方もいるようです。
搾った醤油を生のまま舐めると、少し出汁っぽい感じでした。日持ちをさせるためには、ここから時間をかけて火 入れ作業をするのですが、そうするともっとしょっぱさが強まるそう。
さて、畑の方には、別日に取材にお邪魔しました。夏のように蒸し暑い日で、雨上がりだったので土や草の匂い がよくわかりました。
ご自宅前の無人販売所には、小松菜など青々とした葉物が並んでいます。春の葉物野菜は、食べると元気が 出る気がしますね。 お庭でも種取りをしている野菜があるということで、見せていただきました。
奥の紫色の花は、短めの青首大根の打木源助大根(うつぎげんすけ)。手前は下仁田ネギ。筑摩野五寸(ちくま のごすん)というにんじんや、かぶなど、小さなスペースに何種類もの野菜がありました。 ここでとれた種で、どのくらいの野菜ができるんでしょう。わくわくします。
お庭には、モッコウバラをはじめ、淡い黄色や白色の可憐な花がたくさん咲いていました。こちらは、お母さん智 恵美さんセレクトだそう。
ビニールハウスには、たくさんの夏野菜の苗があり、ちょうど今植え付けをしている真っ最中のようでした。
踏み込み温床にも、地面にも、ナスがどっさり。全部で4種類あります。
葉が黄色くなってしまっているのは、根がポットの中でぐるぐる伸びて、苦しくなっているから。見せてもらうと、確 かに下まで届いた根が、行き場を失ってまた上に戻ってきています。
きゅうり、インゲン豆、空芯菜、レタス…。写真を見て何の苗かわかりましたか?
植え付けたばかりのトマト。
ここは、地面を耕していないハウスで、播種機を入れられないので、穴を掘って植えるタイプの野菜の栽培に使 用しているのだそうです。
そして、ここでも大根の花を発見!こちらも種取り用でした。
こちらは面白い植え方をされています。 よく見ると、小松菜のすぐ傍にトマトが…!
チャレンジして見た所、栄養を取り合ってしまうという難しい点も見つかったとのこと。 たしかに、小松菜がめちゃくちゃ元気です。
レタス畑。下の綺麗な葉は、チコリです。
葉先が茶色っぽく枯れてしまっているものもありました。 今年は特に、暑かったり寒かったり、季節の変わり目の気候が安定しないような気がしています。
取材日に、打ち合わせを兼ねて、スタッフ全員と横田さん(智恵美さん、岳さん(長男))で、野菜をおろされている 熊谷のレストランにランチに行きました。
会話の中で、珍しい野菜の食べ方について盛り上がりました。
菊芋の皮を剥いたり、たけのこをアク抜きしないで食べたり… そんなお客さんも少なくないということ。 まるごと食べられる野菜だからこそ、野菜の部位ごとの栄養の違いを調べたり、 いろいろな調理法を試してレパートリーを増やしたり、じっくり楽しめるはずなのですが、 なかなかそんなにゆっくり野菜に向き合う時間がとれないという方も少なくないのかもしれません。
でも、野菜の泥や虫を洗って、下ごしらえをして、その季節ならではの美味しい食べ方を考える、その工程全部 で「食べる」ということなのかもしれない...と考えると、そんな喜びを皆さんにも体験してもらえたらな、と思ってし まいます。
横田さんは「野菜と一緒に食べ方も入れたほうが良いかな?」とおっしゃっていて、我々スタッフも「SNSやお便 りの中で食べ方紹介もしようか」など話しました。
2022年の農業体験会スケジュール
昨年度ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。コロナの状況を見ながらの実施となりましたが、皆さ んにご理解ご協力いただき、無事全6回を企画・開催できました。 今年度も、横田農場さんにて、「田植えから稲刈り」「大豆種まきから収穫(途中枝豆収穫!)」を行わせていただ けることになりました。冬は、味噌仕込みに加えて、もちつきも予定しています。 ご興味のある方は、チェックを!
2022年度の予定
- ① 6/11(土)田植え ⇒ 2021年度開催レポートはこちら
- ② 7/9(土)大豆種まき ⇒ 2021年度開催レポートはこちら
- ③ 10/ 8(土)稲刈りと枝豆収穫 ⇒ 2021年度開催レポートはこちら
- ④ 11/26(土)大豆収穫 ⇒ 2020年度開催レポートはこちら
- ⑤ 12/10(土)餅つき ⇒ 2021年度開催レポートはこちら
- ⑥ 2/11(土)味噌づくり × 落ち葉掃き ⇒ 2022年(2021年度)開催レポートはこちら
⇒ 農業体験会ページ
【シリーズ】小川町今昔物語(第2回)
ミニコミ紙「おがわまちマップ」はおばさん2人(添付参照)で始めました。 2人とも町外出身で主婦だった事から話題は「小川町での暮らし」でした。
おがわまちマップでお豆腐屋さんの特集を一番初めに行ったのは、 毎朝食べるご飯と味噌汁の、味噌汁に入れるお豆腐は美味しい方がいいよね、と考えたから。
そんな中で、当時(2000年頃)、 隣のときがわ村に美味しいお豆腐屋さんがあると話題になりました。 それがとうふ工房わたなべさん(わたなべ豆腐)です。
相方が食に造詣が深く、 すでにわたなべ豆腐で小川町下里地区の霜里農場の大豆を使った豆腐を定期購入ているというではありませんか!
話を聞くと、当時のわたなべ豆腐社長・渡邉一美さん(現在、ときがわ町長)がお客さんから 「遺伝子組み合えでない大豆を使ったお豆腐は出来ないか?」という問合せがあり、 遺伝子組み換えの勉強会を行った折に、 そこに参加されていた隣町の小川町で有機農業をしていた霜里農場・金子美登さんと出会ったのだそうです。
製造業者と生産者の奇跡的出会いがあり、じゃ〜作ってみよう、という事になったのだそうです。
ところが、有機大豆の価格(当時600〜800円/kg)が課題でした。 スーパーで特価3丁100円(原料はアメリカ産大豆100円/kg以下)という時代に、 1丁200円以上する豆腐が売れるでしょうか。
そこで考えられたのが産消提携という仕組みでした。 1釜で72丁の豆腐を全部買い取るので作って欲しい、という取り決めです。 全部買ってくれるのであれば、作っても損は無い訳ですから、 わたなべ豆腐としても OK という事になり、仲間を集めて週に1回から始まりました。
次に課題になったのは、有機大豆の蛋白質含有量。 蛋白質が少ないと固まり難く、渡邉さんは何度も試作を繰り返して、やっと成功させ、GO です。
当初は72丁買取りですからメンバーは知り合いに電話して豆腐を売り込みました。 やがて、有機大豆のお豆腐の美味しさが口コミで伝わり、店頭販売となりました。
「霜里」とネーミングされているのが小川町地大豆青山在来を使った小川町産有機大豆豆腐(※1)です。 今では、この霜里豆腐シリーズでわたなべ豆腐は品評会で数々の賞を受賞をされています。(※2)
そして、豆腐工房わたなべの売上げは3.5億円を超えています(※3)。 豆腐だけで、それも店頭売りだけで3.5億円ですから、すごいです!!!!!(1日換算で100万円以上です)
今では成功事例として脚光をあびる豆腐工房わたなべですが、 地元大豆に切り替える決断のきっかけは、どのような思いや考えだったのでしょうか? 次回は豆腐工房わたなべの渡邉さんの思いを通して、小川町の今昔を見つめたいと思います。
※1 とうふ工房わたなべ
※3 食流機構
<おがわまちマップの編集おばさん(文ちゃん&ゆこりん)の似顔絵>
<生活工房「つばさ・游」のロゴ>
今月の小川町の話題
★【情報1】サンファーム高橋さんにて、カモミール摘み&クラフトコスメ体験!【5/14(土)】
サンファーム高橋さん、奥さん愛さんとお仲間のプロジェクト「Love the Farm」。 オーガニックフラワーの栽培と加工や販売など幅広く行われていますが、 その中でも、年に一度のカモミールの季節!!ということで、イベントが企画されています。
10時から12時までの2時間で、なんと「花摘み体験」「フレッシュハーブティー」 「万能カモミールバーム作り」「ブーケ作り」が楽しめます!
万能バームは、原材料もしっかりこだわられていて、安心して使えるのが嬉しいですね。
詳細・お申し込み ⇒ おいでなせえ小川町「カモミール畑で花摘み&クラフトコスメ体験」
★【情報2】「小川町SDGsまち×ひとプロジェクト(OGAWA 6S)」メンバー募集中!
令和2年度から、小川町役場と町内外の有志で始動した「小川町SDGsまち×ひとプロジェクト」。 小川町の魅力を引き出し、発信していこうと、様々なセミナーやイベントが開催されています。
特に実行委員会では、10〜30人ほどのチームで企画を練って、 実際に秋・冬に小川町内で実施をするという活動を行なっていて、 かなりしっかりまちづくりの現場に関わることができます。 (US.PeaceFARM スタッフも全員関わっています)昨年度までの活動様子や、 今年度の新たな実行委員会「地域課題解決」チームについての詳細がご覧いただけますので、ご興味のある方はぜひ。
⇛ 市民参加型『小川町SDGsまち×ひとプロジェクト』
また、SNSをフォローしていると、イベントのお知らせが届くので、 お客さんとして参加してみたい方はそちらもおすすめです!
【LINE】「小川町情報 スモリバ」
こちらは、6Sに限らず、町内の様々な情報が届きます。 GW中も、「Wine Week 2022」や「グルメ散歩」「ヒキギンコウマルシェ」「おがわこども祭り」など、 盛りだくさんでした。
【Twitter】OGAWA 6S COMMITMENT
【Facebook】OGAWA 6S COMMITMENT