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レポート

小川町USPファームだより 2021年4月号

発行日:2021年4月6日
制作:US.Peaceファーム & NPO生活工房「つばさ・游」高橋優子

今月号は

をお届け致します。

おいしいお野菜届け隊 新規&継続募集中! 4/21(水)まで

小川町の新規就農者を応援する US.Peaceファームの「おいしいお野菜届け隊」。 4/21(水)9:00 まで、新規および継続の募集を行っています。

今回、お野菜は横田農場さんからお届けします。 直接届く安心感とともに、スーパーでは見かけないような野菜を料理する楽しみも届け隊ならではです。

お届け期間
2021年5月〜2021年10月(12回)
申込み締切
4月21日(水)9:00
会費
30,000円(12回野菜代、送料、段ボール代、クール便代)

問合せ・申込み
おいしいお野菜届け隊
新規募集(PDF)

農業体験会2021年度の予定「米と大豆をつくって味噌までつくろう+餅つき」

今年も横田農場さんにて有機農業体験会を開催します。 「米と大豆をつくって味噌までつくろう」に加え今年度は餅つき もします。

四季折々の農業体験会を楽しめます!!

横田農場さんは、1998年にお子さんのアトピー性皮膚炎をきっかけに、 ご両親が自らの手で安心な野菜作りを始め、現在ご家族4人で働いています。

固定種、在来種にこだわり、ほとんどの種をじか採取しています。 楽しみにしていてください。

2021年度の予定

講師
横田農場
場所
横田農場など周辺

一粒の小さな籾からおいしいお米まで成長を見守りながら、様々な体験と驚き!!喜び、学びがいっぱいです。

農業体験会レポート一覧

おいしいお野菜届け隊 農家さん情報

「横田農場」さんの畑などの様子

2021年度初のファーム便り。 今月は、横田農場さんの3月末の畑の様子をお伝えします。

畑にうかがった日は、小川町でも24〜25℃と春を通り越して夏が来たかのような陽気でした。 3月終わりから4月のはじめにかけては、町内の山にも里にも、あちこちに花桃、木瓜(ぼけ)、桜、 菜の花などが咲いて、「自然の中にこんなにたくさんの色があったんだ」と気付かされます。

<ネギ畑の先に広がる春景色>

3月29日(月)。味噌づくり体験会から久しぶりに横田農場さんにおじゃましました。

ほうれん草、レタス、かき菜など葉物野菜が美味しそうに育って、 温床にも畑にも夏にかけてとれるものの苗がたくさん。 そんな春の顔の農場を一通り見せていただきました。

まずはビニールハウスから。

不思議な形のあごひげレタスと、養分たっぷりで育った食べ応えのありそうなホウレン草。 横田農場さんは、ニホンホウレン草が定番だそうですが、 今回種取りにチャレンジするという目的もあり、西洋ホウレン草を育てることにしたのだそうです。

ナス、ピーマン、唐辛子などの苗。一気に暑くなりましたが、元気そうです。 ここから、畑に植え替えられていきます。

これは、さつまいもの苗。この下に、皆さんもよくご存知の "芋" が埋まっています。 ここから株を大きくして、苗をとっていくので、これだけの数でも1シーズン分収穫できるそうです。

こちらは、オクラが出てくる予定の竹ポット。 オクラは主根がまっすぐ地中に伸びていく野菜で、 他の野菜と同じような高さの低いポットに植えると、その主根がぐるぐる巻いてしまって、 植え替えた後に根がしっかりはりづらくなってしまうのだとか。 そのために、まずは身近にある竹を利用して背の高いポットを作って、 様子をみているのだと教えていただきました。

こちらは、トマトの苗。 横田さん曰く、ひょろっと上に伸びてしまって、苗自体は完全な状態ではないそうですが、 この取材の翌日には、写真のまっさらなビニールハウスの中の方に植え付けられていました。 トマトは、6月の梅雨が明けるまでは雨の当たらない環境で育て、それ以降は露地にするのだそうです。

ちなみに、この時、ハウスの扉を開けたら熱風が吹き出して来たので、一歩下がって撮影をしました。 何℃だったか気になりますが、野菜にとっても人にとっても、 栽培中は日頃の換気作業が重要なんだろうと感じます。

こちらは、メロンの種をまいている横田家次男、海さん。 今年で6年目。一昨年は上手くいかず、昨年は大きさが足りなかったそうで、 試行錯誤しているようです。 昨年夏は、小川町内のパティスリーでメロンのケーキが販売されていました。楽しみですね。

こちらのレタスなどが育つ畑は、手前と奥で地面の色がはっきり違います。 これは、粘土質の圃場を使って、企業(㈱アライヘルメット)と共同で不耕起栽培の実験中なのだそうで、 手前には草が生えてきづらいようにチップ(木片)をマルチとして敷いていたのでした。

最近は、パタゴニアやアライヘルメットなどの有名企業が、 不耕起栽培の可能性を探る実験をし始めているとのこと。

不耕起栽培を続けると、雑草の種類も強いものが減ってきて、 野菜と共生できるような畑に整ってくると言われていますが、 そこに辿り着くまでは、雑草対策に手がかかりそうです。

こちらはネギ。在来種の青山仙本、下仁田ネギ(の品種)、 近所でもよく栽培されているという夏ネギの3種類がありました。落ち葉が敷かれていますね。

下の写真に2つほど写っていますが、ネギ坊主がたくさん出ていて、 今時点ではこれは摘み取っているそうです。 お土産にいただきましたが、炒めたり、茹でて酢味噌で食べたり…柔らかさと甘さが最高でした。

写真の麦は、ビール用の大麦。ビール用は二条大麦、麦茶用は六条大麦。違う品種なのですね。 もうすぐ穂が出てきそうです。

手前に生えているのはライ麦ですが、こちらは奥側と同じように、 もうすぐ耕して畑にすきこむのだそうです。 緑肥と言って、5年に一度畑をお休みさせる前に、このように葉数の多いライ麦を育てて、 肥料分として土に還す作業をしているのだとおっしゃっていました。

葉が力強くてきれいなニンニク。出来が良いとのことで、こちらも楽しみです。

最後は、もうすぐ収穫が終わるのらぼう菜、三陸つぼみ菜、武州寒菜の畑へ。 前回取材にきた時はとれ始めの頃でしたね。

のらぼう菜は、自家受粉をするので、アブラナ科の中ではめずらしく、 交配しにくい品種なのだと今回も豆知識をいただきました。

三陸つぼみ菜と並べてみました。右がのらぼう菜。茎が赤っぽく、より太めに見えます。 一緒に調理してしまったのが失敗でしたが、三陸つぼみ菜の方が、少し苦味があるような気がしました。 ぜひ機会があれば(来年でしょうか)、食べ比べてみてください。

<手前のあざやかな雑草の花と、奥の菜花や桃、山の桜まで。色彩豊かです>

横田農場さん、今月もたっぷりご案内いただいて、ありがとうございました。

現在、おいしいお野菜届け隊は春・夏のお野菜セット定期便のお申し込みを受付中です。 今年度は、横田農場さんのみとなりますので、 ファーム便りは小川町のいろいろな有機農家さんの畑の様子や暮らしぶりをご紹介できればと計画中です。

また、農業体験会は今年度も、横田農場さんにて「大豆から味噌」 「田植えから稲刈り、そして餅つき」の2本立てで、年間6回を開催させていただく予定です。 ぜひ現地の空気を吸いに、ヤギたちに会いに…いらしてください! 告知は各回が近くなってからも、ファーム便りやメール・Facebook・Instagram等で随時いたします。

【シリーズ】霜里農場 金子美登さんと目指す私たちの未来(13)

『有機的人間関係とは』

有機農業を実践する時に考えなければいけないのは、 何よりも有機栽培による農産物の価値を正しく理解してくれる消費者をもつことです。

その要は前回紹介した「提携」という仕組みです。

最近では、有機農業をやれば儲かると言われるまでに有機農産物が市民権を得てきました。 大手スーパーや市場でも「有機」「無農薬」とラベルが付いているという時代になってきました。

農水省も有機認証制度を作りましたが、多大な時間と経費がかかる事から、 小規模有機農家には重い課題となっています。

日本のような多湿で、山間地が70%近くも占める国土では、アメリカなどのような大規模化は難しいです。 この国のそういう状況の中で、 どうやって有機農産物かどうかを判断するには、毎日有機農家と顔の見える関係を作っていく以外ありません。

だからこそ、生産者と消費者が提携し、 理解と信頼のある有機的な人間関係を築いていくことが大事であるということになります。 「安全なもの」という言葉に踊らされて、騙されるという事も考えられるわけです。

したがって、消費者は、生産現場がどんな風土でどんな生活をしており、 それぞれの季節にどんな物が採れるのか、という事を理解している必要があるのです。 そういう方向を目指していくのが有機的人間関係だと考えます。

瀬戸内寂聴さんから贈られた桜 —— 撮影したのが3月頭でしたのでまだ花が咲いていません。 有機的つながりの長いお付き合いから贈られたものです

今月の小川町の話題

★【情報1】霜里農場にバイオトイレが設置されました

また1つ、霜里農場に名物が増えました。バイオトイレ「あうんユニット」です。

霜里農場のトイレで排泄された物がまた、農場内を循環します。

<バイオトイレ「あうんユニット」外観>

<バイオトイレ「あうんユニット」内部>

<発酵合成バイオ液EMBC>

<説明板>

★【情報2】小川町の桜情報——霜里農場隣の元下里分校の桜

3/29は桜が満開でした。写真は(元)下里分校の様子です。

<(元)下里分校の桜>

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