US.Peace FARM
 
はじめに
農業体験会
おいしいお野菜届け隊
シェフズテーブル
ファームだより&レポート

レポート一覧

レポート

小川町USPファームだより 2023年4月号

発行日:2023年4月7日
制作:US.Peaceファーム & NPO生活工房「つばさ・游」高橋優子

今月号は

をお届け致します。

小川町の畑情報

(文:高橋かの)

最近の横田農場さん 〜春夏野菜の定植の時期〜

3月29日水曜日、よく晴れた日に、2ヶ月ぶりに横田農場さんへお邪魔しました。今年は暖かくな るのが早く、ちょうど桜が見頃でした。小川町は、山にもたくさんの桜が生えていて、この時期は 本当に景色が綺麗です。

<2月3日にお邪魔した時>

先日お邪魔した時に解体していた温室、新しい屋根がついていました。

そして、その近くに、また何か基礎を作っている様子。 金属パイプの資材を保管する用の小屋を立てているのだそうです。

ハウスを見せてもらいます。

まずは、苗床。ずらっと同じ大きさの苗が並んでいて、毎年のことながら、美しいなと思います。

<ナス>

<ピーマン>

<トマト>

ナス、ピーマン、唐辛子、トマトなど …。夏の果菜類ですね。 このサイズでも、なんの野菜かわかるでしょうか?

こちらはメロン。昨年はメロンのできがよく、 小川町内の飲食店のデザートやケーキ屋さんでも使用されていました。 本当に甘くて、水分量が多くて、また今年も楽しみです。

地面に下ろしてある方の苗は、水菜、小松菜、パクチーなどの葉物たち。今年は、早く大きく成長 しないかと、レタスだけでなく、小松菜などの葉物も、苗を一つずつ定植する方法を試してみたの だそう。

こちらがその畑です。直に種をまくよりも、苗同士の間隔が広がり、水分も養分も日光も、たくさん 取り入れられるのだろうな、というのが見て分かりますね。それでも一手間かかるので、ひとまず 今年は試してみたということなのだそうです。

話は苗のハウスに戻ります。この白い花は、聖護院大根の花。収穫時期、まだ花が咲いていな い頃に、出来の良いものを選んでこのハウスに移植することで、他の品種と交雑することなく種 取りができるのだそう。

こちらは、葉ニンニク。冬場にハウスの温度を上げるために使用した蝋燭がありました。小さな蝋 燭1本でも、極寒のハウスを温めるのに効果があるのだと驚きました。

このハウスでは、鶏たちが空芯菜の片付けをしていました。もうかなり綺麗になっているようで、 私たちが近づくと、餌をもらえるんじゃないかと扉付近に集まってきました。

外に原木椎茸がありました。 3.11の際に、椎茸は特に放射能の数値が高く出るため栽培を中止していたそうですが、 昨年久々に菌打ちをし、もうニョキニョキと出てきていました。 生えている竹を柱にして原木置き場を組んでいるのがユニークです。

ここからはハウスを離れ、畑の方へ。

トンネルがかかっているのは、キャベツ。モンシロチョウが大好物なので、このように覆っています。

隣に植えてあるレタスは、虫がつきにくいため、同じように小さな苗ですが、 そのまま何もかけずに育てていました。レタスは、割と畑を選ばない野菜でもあるそうで、 この時期、他の野菜を定植してスペースが余るとレタスを検討する、というような使われ方をするようです。

カラシナの菜の花。マスタードです。蕾の数が多くて、ぎゅっと詰まっているように見えるのが、 他の菜の花と少し違いますね。

黄色か黒か、種の色は違いますが、小川町の河原にもよく見られるよ、と教えてもらいました。

麦畑が見えてきました。横田農場さんのSNSで、今年はよく茂って上出来と投稿されていたので、 見るのが楽しみでした。

手前が二条大麦(ビール麦)、奥がスペルト小麦(古代小麦)ですが、色が全然違うのが写真でも 分かります。

ビール麦の穂が出始めたんだ、ということで、少し目を凝らして探してみると、 すぐ足元に見つかりました。

この麦は収穫され、町内のブルワリー「麦雑穀工房」さんで美味しいビールになります。

じゃがいもを植えた畑や、露地のニンニク、ネギの畑を見ました。奥のトンネルには、カブや春菊が。

こちらはサヤエンドウの畑。麦に混じって、ネットの袂に豆の苗が見えますでしょうか。

田んぼには、たくさんのセリが生えていました。 野菜を定期的にとっているお客さんに向けて案内し、希望があれば販売するのだそうです。 セリ鍋が絶品なのだそうです。

帰りながら、関東を中心に栽培される、のらぼう菜などの畑も見えました。 蕾のものは収穫中、奥の方の菜の花は満開で綺麗でした。

最後に、畑づくりについて。この畑では、3種類の方法で雑草の処理をして、 どんな畑になるのか実験中でした。

写真に写っていませんが、この黒いシートの右側は草を生やしているエリア、 そのさらに右側は耕しているエリアがあります。

シートは、日光を通さないほど厚手。 牧草を巻くサイロ用のシートで、このまま一年間この畑にかけておくことで、 多年草の雑草まで生えてこなくなる状態を目指すのだそうです。

そもそも日本であまり販売されていないシートですが、 今回手に入ることになったので実験することにしたとお話しされていました。

<3羽だけ飼われているオヒキチャボ。よく鳴きます。>

横田農場さんには、今年度も農業体験会でお世話になります。 その中で、農作業させていただく畑は一部ですが、記事に登場した畑で気になる場所があれば、 質問してみるのもおすすめです。 きっと、より普段食べている野菜を身近に感じるようになると思います。

本年度も、引き続き畑情報の連載をしていきますので、楽しく読んでいただければ幸いです。 よろしくお願いします!

【シリーズ】小川町今昔物語(第12回)

移住者が創る新しい小川の魅力と未来

最近、小川町では若い移住者ブームが興っています。

小川町が地域創成事業の一環として行っている「SDGs町×ひとプロジェクト」事業の シティープロモーションチームが、2月に小川町を紹介する冊子「OGAWA」を発行しました。

「現代版おがわまちまっぷ」かな、なんて私は感じています。

テーマは「人」。町内在住の6人の方にスポットをあてています。

地元で景観保全をされている方、和紙の若き後継者、 移住してきてオーガニック飲食店を営んでいる人、 移住してきて宿泊施設を営んでいる若い女性(このUS.Peace farmの記事書いてくれている高橋かのさんです)、 移住してきて40年の有機農家、移住してきてビール工房を営んでいる人、 など背景は様々ですが、みんな、小川町が好きでここに根付いた皆さんです。

かくいう私(高橋優子)も小川町が大好きで、移住してきてもう33年になります。(ワォ~) 和紙については前回お伝えした通りです。

6人の皆さん、地元とつながり、小川町の魅力を、若さと感性で、ドンドン発信しています。

コロナも少し収まり、人との出会いが待ち遠しいです。

お天気も上々。是非、春のおがわにいらして下さい。 人との出会いが嬉しくて楽しいワクワクドキドキの発見があ るでしょう。

参考

小川シティプロモーション冊子「OGAWA」

冊子「TURNS」 ※ 対談の中にUSPの小林きみえさんが登場しますよ。

2023年US.Peaceファーム農業体験会の日程

今年も横田農場さんにて有機農業体験会を開催します。 " 米と大豆をつくって味噌までつくろう" に加え、今年度は餅つきもします。

四季折々の農業体験会を楽しめます!!

横田農場さんは、1998年にお子さんのアトピー性皮膚炎をきっかけに、 ご両親が自らの手で安心な野菜作りを始め、現在ご家族4人で働いています。 固定種、在来種にこだわり、ほとんどの種を自家採取しています。楽しみにしていてください。

日程

  • ①  6/10(土)田植え
  • ②  7/8 (土)大豆播き
  • ③ 10/14(土)稲刈り+枝豆
  • ④ 11/25(土)大豆収穫
  • ⑤ 12/9 (土)餅つき
  • ⑥  2/10(土)味噌つくり+麦踏

今月の小川町の話題

★【レポート1】「第2回やってみよう!有機稲作セミナー現地編」開催 3/14

1/17の有機稲作概論(ZOOM)に続いて、3/14に第2回目が現地圃場などにて開催されました。

参加者は農家さんです。さすがに田んぼに立った時は目の色が違いました。 講師の説明になるほど、うんうんと頷きながら、質問が次から次に出てきます。

講師が田んぼに棒を指して、土の下の様子を見せ、 「ここから色が変わっているので、土壌の境目ですからこの下は掘らない方がいいですよ」 などアドバイスが出てくる度に、 「昔はここは池だったから、じいさんがチョメチョメ言っていた」など、 古老の知恵に、驚くとともに改めて認識しました。

その後の座学で、「なるべく雑草を生やさない方法は、土壌微生物を活性化させて、 雑草が生える条件の反対をすれば良い」等、 細々とした内容の実践編を教えて頂き、"考える有機稲作" となりました。

参加者からの感想として「土壌微生物の気持ちになり、雑草の立場を考えていけばよいのだと判 りました」至極納得の言葉です。

次回は、5/23、田んぼでの実際の作業をしながらの講習となります。 どんな結果が生み出されるか楽しみです。

★【レポート2】3〜4月の小川町のイベント参加レポート

① 北裏ストリートフェスティバル 3/12

小川町の駅徒歩5分圏内にある静かな裏通り「北裏通り」が会場となり、クラフトや体験ブースが 出店するイベントが開催されました。

有機農家さんによる餅つきや、OGAWA'N野菜の販売などが行われたほか、町内で切り出してき た竹を使った打楽器が設置されていたり、路上でお絵描き、参加者も一緒に裏通りをパレードし たり…穏やかな時間が流れていました。

② 小川のワイン祭り 3/25, 26

小川町でブドウの栽培と醸造を行う「武蔵ワイナリー」にて、日本のナチュラルワインや、自然派 の食事、音楽を楽しめるイベントが開催されました。

ワインを心ゆくまで楽しみたい!という方のために、駅前から送迎バスも出るのがありがたいポイ ント。今回は、前売りチケット(会場で使える商品券)を3,000円分購入するとバスが無料になる特 典付きでした。

<Green Field Flowers(サンファーム高橋)さんも!>

③ 分校お花見会 4/2

小川町の有機農業の始まりの農場「霜里農場」のすぐ隣に、廃校になった分校があります。この 「下里分校」は、校舎や校庭も地域の方によって整備されていて、ロケ地やイベント会場として活 用されることがしばしば。

校庭に生えた大きな桜が満開になるころを狙って、コロナ前までは毎年さくら祭りが行われてい ました。今年は3年ぶりに小さめに開催。コロナ期間中に新規出店したお店や、越してきた住民の 方も参加して、とても賑わっていました。

★【情報】春のおがわ

「春のおがわ」という歌がありますが、その曲名と同様に、春爛漫の小川町です。

下里1区の桜はかつて、下里美郷刈援隊の皆さんといつか桜並木でお花見が出来るといいね、 と植えたものです。

<東昌寺の桜>

<下小川のカタクリ>

<下里の桜>

<下里分校の桜>

<帝松奥の桃源郷の様子>

レポート一覧