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農業体験会 ~大豆収穫~

11月26日土曜日。 7月にみんなで蒔いて、10月には枝豆として美味しくいただいた "青山在来大豆" を収穫する体験会を行いました。

9時半に小川町駅に集合して、横田農場さんへ向かいます。 今年は寒くなるのが遅いのですが、それでも雨が降りそうな暗めの空で、 参加者は「小川町、寒いね …」と言い合っていました。

到着すると、自宅前の無人販売所には、青々とした大きな葉物野菜が並んでいます。 また、白菜や人参、里芋は、紙袋に入って置かれていたのが新鮮な印象でした。

お庭の方に入ると、横田茂さん(お父さん)が今日使うハサミを砥石で研いでくれていました。

今日は、4〜5枚の畑の大豆を収穫するのが目標。 30名のベテランが揃ったので、これは頑張らねばというところで体験会がスタートしました。

また、今回、青山在来大豆の栽培をテーマに動画を制作しているという、 小川町地域おこし協力隊の平岩寿之(ひらいわとしゆき)さんが撮影に入られていました。 完成したものは、小川町の公式 Youtube チャンネルで公開されるのだそう。楽しみですね。

さて、早速畑に向かいます。子どもたちは軽トラックに乗って、大人は歩いて。 山の木々のオレンジ色が鮮やかで、秋から冬の表情に変わってきているのがわかりました。

ハサミを受け取って、収穫の仕方を説明してもらいます。 大きな刃で押すように力強く切る剪定バサミは、使い方がちょっと特殊なので、 毎年ちゃんと聞かないとわからなくなってしまいます。

昨年、一昨年と少し違うのは、収穫した後の大豆の置き方。 いつもは平らに山にして、そのまま脱穀機に入れますが、今年は雨予報が出ていることもあり、 豆が地面に触れないように立てて置いていくことになりました。これがまた結構難しかったです。

習うより慣れろで、早速一人一列ずつ、大豆を刈っていきます。 草も少なく、まだ実も弾けていなかったので、とても収穫しやすかったです。

ぷっくりサヤが膨れていて、実入りも良いように感じました。

慣れた子が多かったからか、子どもたちも横田岳さん・海さんに教えてもらいながら、 どんどん作業を進めていました。

この、根元を下にしてバランスをとりながら立てていく置き方。 以前は、もっと立ちやすいように逆さまにしてみたこともあったそうですが、 より水に浸かる可能性の低い置き方を模索して、今回の方法にたどり着いたそうです。

11時ちょうど。「ご飯を炊く人〜」と岳さんから声がかかり、子どもたちは全員畑から撤収。 ここからが本番です。スタッフも空いたハサミを手にとって、黙々と作業しました。

参加者の中には、自分の畑で大豆を育てている人もちらほらいて、 生育状況を比較しながら収穫していました。

収穫した大豆は乾燥させた後、煮豆にしたり、お味噌にしたり、醤油にしたり …。 ここから年中食卓で大活躍します。

だんだんポカポカ身体もあたたまってきたところで、 一度、ご飯炊きの様子を見にいってみます。種まきの時は、なんと二度で着火に成功したという米炊き隊。 今回はどうでしょうか。

マッチの一本目。着火剤となる落ち葉や木片が湿っているのか、あまり上手くいきません。 扇いでみましたが、消えてしまいました。マッチ二本目は、潔く新聞を持ってきて投入。 無事薪に火がつきました!

初めは、女の子たちがなかば競うように薪をくべるので、 男の子たちは見守り役になっていましたが、 途中で全員猫を見にいなくなってしまった後は静かに火の番に入っていって、 その様子がなんだか微笑ましかったです。

会場設営も率先してはたらいてくれて、とっても助かりました。 (収穫していて現場にいらっしゃらなかった親御さんへのお知らせも兼ねて、レポートさせていただきます!)

午前中に4枚もの畑の収穫を終えた大人組は、お米が炊けるまでの間、 茂さんに野菜の畑を案内していただきました。

葉物が豊作で、とてもにぎやかな畑でした。 でも、実は苗がまだ小さいうちは、外部環境の変化に負けて上手く育たなかったものもあるそう。 それらは、蒔き直しをするなどして、この状態になったのだと教えてくださいました。

写真は、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー。葉っぱの形状がとてもよく似ていますね。

こちらは、ラディッシュ!?「本物と比較しよう!」などといって、並べて撮影したのがこの通り。 よく成長していますが、もちろんどちらも本物のラディッシュですよ(笑)

白菜もこんなに大きくなっています。 隣の山東菜も、同じく今が食べごろ!という状態で育っていますが、これが出荷するときは、また悩みのたね。

白菜と山東菜を詰めると、それだけで宅配の箱がいっぱいになってしまうというのです。 その上、この二つは味が似ている …。 参加者の中で横田農場さんから野菜をとっているご家族も、 「確かにレパートリーがなくていつも悩んでる」と笑ってらっしゃいました。

葉物は特に、すぐ調理しないといけないので、 たくさんの量を美味しくいただくレシピが知りたいですよね。 US.PeaceFARMとしても探りたいなと思いますが、 この日のお昼の智恵美さん(お母さん)レシピは、 トロトロ旨味たっぷりで無限に食べられそうな一品でしたよ!

こちらは、麦畑。葉の幅が広くて、緑のラインがとても綺麗です。 二条大麦ということなので、体験会参加者にも大人気の地ビールになる品種ですね。 麦雑穀工房さんの雑穀ヴァイツェン他、まだ試したことのない方はぜひ! ⇒ 麦雑穀工房

また、こちらの休耕地では、"緑肥" を育てていました。 文字通り、植物を土にすき込んで養分にするのはもちろん、 根がしっかり伸びる植物を育てることによって、土を耕して水が行き渡りやすくするという効果も見込めるのだそう。

これによって、化学肥料の量や機械による耕運の頻度を減らせます。 「耕すのが一回で済めばうちも助かるし、地球も助かる。」 そんな茂さんの言葉には、横田農場さんの畑への想いがぎゅっと詰まっているように思いました。 具体的には、タカキビや大麦をベースに、からし菜などのアブラナ科の植物を試してみているとのこと。

隣り合った二つの畑ですき込む物や時期を変えてみるなど、 他に近くで先行している農家がいないからこその実験の話に、参加者も真剣な表情で耳を傾けていました。

「安心安全、おいしいものをお届けしたい。 だから、失敗してあまりできの悪いものがいってしまうかもしれないですがご容赦ください。」 現場を見たら納得のメッセージでした。

さて、その間にお庭ではご飯の準備が整っていました。 今日の智恵美さんのお手製料理はこちら。ぐっと寒くなった屋外で、

かぼちゃのスープやあたたかい大根に、拍手が湧きました。(さきほどのクタクタ白菜と鶏肉のお料理も!)

ご飯は五分づき米です。上手に炊けていて、さっぱりいただきました。

<撮影: 横田海さん>

ご飯を食べた後は、見学しながら収穫した野菜を、みんなでじゃんけんで分け合いました。 茂さんを相手に全員でじゃんけんして、勝ち残りで絞っていきます。 これがとても盛り上がって、またやりたいね、なんて話していました。

手に入れた野菜は、それぞれのお家でどんなふうに食べられたのでしょうか。

<撮影: 横田岳さん>

お腹がいっぱいになったら、午後の部スタート!

5枚目の畑に取り掛かります。 日が西に傾いて、逆光で見ると、大豆の細かい毛が光を集めてキラキラしていました。

今日は大豆の湿り加減と、今後の天気予報があまり芳しくなかったので、 脱穀はせずに収穫のみを行いました。

この畑の近くに、アメリカセンダングサの群生地があって、 子どもたちはそれを洋服に付けあってとても楽しそうでした。

<撮影: 横田海さん>

つきやすい素材の服装の大人は集中攻撃に合いました …。 こんな何気ない遊びも、この時期限定のもので、貴重な体験ですね。 畑に種を散らしてしまったのではないか、と思うと申し訳ないですが。

<撮影: 横田岳さん>

なんとか雨に降られず、帰り際には青空が見られました。 ここで収穫した大豆が、2月には味噌作りの材料となります。 参加者のみなさんの頑張りで、来年も美味しい味噌ができそうですね。

次回は、昨年から新しく始まったお餅つき! こちらも6月に田植え、10月に稲刈りしたもち米をみんなで美味しくいただく体験会です。

今回も、横田農場さん、そして参加者の皆さん、ありがとうございました。

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