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小川町USPファームだより 2021年9月号

発行日:2021年9月3日
制作:US.Peaceファーム & NPO生活工房「つばさ・游」高橋優子

今月号は

をお届け致します。

最近の横田農場さん

8月は農業体験会もなかったので、久しぶりの横田農場さんです。 けれども今月は、Webや雑誌でたくさん横田農場さんの記事を目にすることができ、 嬉しい1ヶ月でもありました。

畑の様子をお伝えする前に、それらをご紹介します。 ご興味のある方は、ぜひ詳細をご覧になって、よければ手に取ってみてください!

『ソトコト』第23巻第5号(通巻258号)

「社会や環境がよくなって、そしておもしろい」がテーマの雑誌。 9月号「SDGs入門〜地球環境編〜」に、エコタウンの一例として埼玉県小川町が紹介されました。 その最初の見開きを横田兄弟が飾っています。 詳しくは、このファーム便りの別の章に情報をまとめましたので、ご覧ください。

『MOMENT issue 3』

あらゆる地域や分野を横断しながら、 新しい都市のあり方を探索する人たちのためのトランスローカルマガジン『MOMENT』。 「City as a home」というテーマで、小川町近辺からは、横田農場ほか、 度々一緒にイベントもされる麦雑穀工房(地ビール)や、PEOPLE(カフェバー/イベント)、 そのつもり(パン)が掲載されています。

『sankaku』

『sankaku』は、日本で “ものづくり” や生き方を再考する人々や場所、プロダクトを、 海外へ紹介するオンラインメディアです。 小川町内の飲食・イベントスペース、PEOPLEのオーナーが案内人となり、横田岳さんを訪ねる流れになっています。

記事しても読めます。⇒ Ogawa: the Prototyping Town(英文記事)

先月以前に遡れば、メディアやイベントで、頻繁に横田農場さんの名前を目にしていました。 それらを見ると、「農業」というテーマで焦点を当てられることはもちろんですが、 近隣の飲食店やものづくりの方々の取材の中で、 関連する生産者やアドバイザーとして紹介されることが多いような印象を受けます。

食品で言えば、醤油、地ビール、パン、お菓子 … イベントで言えば、US.PeaceFARM の農業体験会、 味噌・醤油仕込み、野菜鮨、マルシェへの出店、トークイベントへの登壇 … とにかく、様々な事業者・団体と関わりを持たれています。

有機農家さんの中でも、ここまでの活発に動く農家さんは珍しいため、 今回、岳さん(長男)に「この繋がりはどうやってできたのですか?」と質問してみました。

すると、しばらく考えた後に「受けやすい人数だし、あんまり断らないからかなぁ」と返答が。 岳さんがイベントやお客さんの対応をしていても、ほかのメンバーで農作業は進められるので、 比較的受けやすいのだそう。

ただ、「分厚い企画書を持ってきてもらっても、断ることもある」とのことで、 断らないのは信頼関係のできあがった仲の良い事業者の話が多いことがわかりました。

そして、その信頼関係は、知人を介すことで連鎖するように築かれていました。 例えば、雑穀工房さんは、ある飲食店との餅つきイベントにサービングに来てくれたことがきっかけだったそうです。

あわせて、横田さんたちがお店に食事に行くことが多いのも理由の一つのような気がします。 畑に来てもらうだけではなく、相手のお店にも顔を出し、その中で「次はこんなことやってみようか」というように、 面白いことが生まれていくのでしょう。

ぜひ、今月の掲載記事や動画をチェックしてみてください。

では、大変お待たせしました。 お邪魔した8月30日(月)11:00 頃の畑の様子をお届けします!

8月末、まだまだ頑張る夏野菜と、収穫を待つ秋野菜、そして、秋じゃがの定植を少し見せていただきました。

きゅうり・なすは、今収穫しているもので、あと1ヶ月は出荷したいとのこと。 まだまだたくさんなっていましたが、きゅうりの葉は、ウリハムシに食べられているものも多く見られました。

葉や実の表面だけ、円形に食べるので、最初のうちは白い痕になっていますが、 だんだん食べ進められると穴だらけになって枯れてしまいます。 きゅうりに限らず、スイカ・かぼちゃなど瓜系のものが被害にあうそうです。

こちらはオクラ。上の方に、小さなオクラがたくさんなっています。 畑中、花が咲いていて、とても綺麗です。

ご自宅前の無人販売所には「いためても美味しいです」と書かれていました。

ここからは、青山在来大豆の写真を何枚かお見せします。 大豆だけで、1町歩(約1ヘクタール)作付けしているそうで、何枚も大豆の畑がありました。

今年は例年よりひょろっと背が高めなようですが、 よく育っていて、たくさん収穫できるのではないかと仰っていました。

こちらは土寄せをしている様子。

2枚目の写真の左が元の状態で、ここから草を刈って、機械で土を大豆の根元に寄せていきます。 こうすることで、草が抑えられ、倒れにくくなるほか、収量にも影響があるのだそう。 ちょうど、茂さん(お父さん)が作業中でした。

こちらは、花と実。

通常の時期にまいたものは、今、小さな白い花が咲いていますが、 試験的に1ヶ月ほど早くまいた方は、もう豆になっていました。 葉の色や硬さにも、だいぶ差があります。

こちらは、7月の農業体験会で午前の最初にまいた畑です。こちらも花が咲いていました。

こちらは秋収穫のじゃがいも(アンデスレッド)の植え付けの様子。 四方を大豆に囲まれた丸い畑です。 ここに、大豆の種まきでも登場する紐を使ってガイドにし、 畝をつくって、植えていきます。

お邪魔していて申し訳ない気持ちになりつつ、 この隣で岳さんにお話を伺っていると、確かに一人が取材対応していても、 なんとか作業は進むのは大事なポイントだと思いました。 次回は、作業がてらお話が聞けると良いです。

里芋と、その向かいの田んぼ。 ここは、6月の農業体験会で田植えをした場所です。 写真ではわかりづらいかもしれませんが、奥から穂の色や、丈に違いがはっきりとでていて、 4〜5品種(荒木、緑米、黒米、赤米、農林48号)が目視で判別できるようになっていました。

稲刈り、餅つき、できることを祈りましょう。

今月は、横田農場主力作物ともいえる青山在来大豆の成長具合や、 メディア掲載情報をレポートしました。

横田農場さん、ありがとうございました!

【シリーズ】霜里農場 金子美登さんと目指す私たちの未来(18)

薬を使わずに鶏が元気に育ち、しかも鶏自身が足でかき混ぜたサラサラの鶏糞がとれるスペースは、 大地2坪に10羽。もちろん卵は温めれば21日でヒヨコがかえります。

霜里農場・のヒヨコ育ての基本は、母鶏の羽の下の温かさと新鮮な空気と水と土、 玄米と安全な青草、そして愛情だと思います。

粗食に耐え、頑丈な内臓を持った鶏に仕上げること。 過保護な近代養鶏とはそれこそ180度違います。

皆さんは、ゲージ飼いの鶏の光景をTVや本などで見たことがあるのではないでしょうか。 また、近代養鶏場に見学に行かれた方は、養鶏場のニオイはどうだったでしょうか? 「臭かった」のではないでしょうか?

しかし、霜里農場の鶏小屋は匂いません。なぜでしょうか?

近代養鶏では、効率を上げるために、鶏が病気にならないように餌に抗生物質が入れられています。 消化されない抗生物質は糞として排出されます。 抗生物質の入った糞は抗生物質のために分解菌が働くことが出来ず腐っていくのです。 腐ったためにアンモニアを発生し腐敗臭が発生し、臭く匂うのです。

また、消化された抗生物質は卵の中に運ばれ残留します。 その卵を食べた人は自然と抗生物質を食べていることになります。 抗生物質は人が重篤な病気になった時に悪い細菌を殺す薬です。

こういう卵を食べ続けるといざという時に、 抗生物質が効かない体になっており、困る事態が起こるのです。

健やかな人生を送りたいと願う時、食べ物や食べる事は重要なポイントになるでしょう。

次回は霜里農場の果物と食の有り様についてのお話しを少ししてみたいと思います。

今月の小川町の話題

★【情報1】2021年産小川町無農薬無化学肥料栽培提携米予約開始

台風の雨が続いており、田んぼや畑がすごく心配です。農家さんに聞くと「お米は平年並み」との事です。

小川町有機の里・下里1区と昨年から新たに小川町八和田地区の農家さんに参画して頂きました。霜里農場から始まった有機農業の輪が下里1区、そして、八和田地区とへと広がっています。

あの美しい下里の田園風景は皆さんのお米の買い支えで保たれています。 地域の有機農家を地域や都市部市民が支えることで、お互いが助け合い、 励まし合うつながりが生まれ、自然と人の共生が成り立ちます。

価格など条件は昨年と同じです。

  • 玄米3,400円 / 5 kg(関東圏送料込み)
  • 白米3,500円 / 4.5 kg(関東圏送料込み)

欲しい月に欲しい量を注文する年間予約制です。

是非、今年も年間予約登録をお願い出来れば幸甚です。
お申込み方法

下記の申込書をダウンロードして、記入したものを、E-mailへの添付、あるいはFAXでお送りください。

お申込書(PDF形式)
 
お申込書(Excel形式)
問合せ・申込み先

生活工房「つばさ・游」高橋まで

★【情報2】『ソトコト No.258』の特集に小川町が取り上げられました!

未来をつくるSDGsマガジン これからの世代につなぐ、地球環境について考えてみる!「SDGs」の大特集!』に、 小川町がエコタウンの事例として紹介されました。

案内人は、昨年 US.PeaceFARM の活動も手伝ってもらっていた三玉璃紗(みたまりさ)さん。 彼女視点で、横田農場石蔵コワーキングロビー NESTo(ネスト)、 宿泊施設、オーダーメイド家具の会社、キャンプ場、 だいこんや農園、 竹細工職人、農家保育に取り組む園を巡っていくという構成になっています。

横田農場へは、大学時代に在来品種の継承と保全について研究していた際に取材に来ていたのだそうで、 最初の見開きに横田兄弟が登場しています。 いつものように、岳さんが「有機農業」をさらに細かく「資材」「種」「物流」まで分解して説明していて、 コンパクトでも内容の濃い記事になっていました!

6月号で、暮らしの質を追求し自給自足を実践している農家さんとしてレポートさせていただいただいこんや農園さんも、 ご家族で載っています。

この特集では、比較的新しい動きが取り上げられていますが、この基礎となっているのは、 霜里農場・金子さんをはじめ、その世代が築き上げてきた有機農業や自然エネルギーの実績。 そんな繋がりが見える特集です。

★【情報3】駅前で有機野菜が量り売りで買えるように!

駅前の 観光案内所×移住サポートセンター「むすびめ」に、 「OGAWA’Nコーナー」が生まれ、町内の農家さんが野菜を卸しに来る流れが生まれました!

小川町が中心になって数年前から進めている「OGAWA’N(おがわん)プロジェクト」の 認証農家の農産物を置くコーナーで、現在は7軒の有機農家さんのものが並んでいます。

棚には、野菜と一緒にチラシを手で折った紙袋が置かれ、 できるだけビニール袋を使わなくても済むような工夫がされています。

さらに、昨年活動していた地域おこし協力隊の方がまとめてくれているレシピが閲覧できるようになっているので、 そこで野菜や調味料の組み合わせが考えやすいを好評なようです!

有機野菜に限らず、小川町の新鮮な農作物を買おうと思っても、 これまでは車で10〜15分ほどの産直や道の駅に行かなければならなかったのが、 電車で訪れる人にとっては残念なことでした。 この「OGAWA'Nコーナー」ができたおかげで、改札を出てすぐの場所で手に入るようになったのは大変嬉しいニュースです。

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