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小川町USPファームだより 2021年1月号

発行日:2021年1月12日
制作:US.Peaceファーム & NPO生活工房「つばさ・游」高橋優子

今月号は

をお届け致します。

おいしいお野菜届け隊 農家さん情報

「サンファーム高橋」さんの畑などの様子

新年あけましておめでとうございます。

小川町は山々に囲まれた盆地で、夏は猛暑、冬は極寒という気候が特徴ですが、 正月から、なんと氷点下 7〜9℃の日が何日かありました。 快晴の日でも、風は刺すように冷たく、小川で働く農家さんはすごいなと改めて思う日々です。

さて、今月は、サンファーム高橋さんへ12月24日に伺った時の畑の様子をお伝えします!

普段は周囲を遮るものが少なく、風の強いサンファーム高橋さんの畑ですが、 この日は日も出て穏やかで、ぽかぽかと暖かい陽気でした。

今回は、取材と合わせて、高橋知宏(ともひろ)さんと もうすぐ3歳の息子さん庵地(あんじ)くんと一緒に、 じゃがいも掘りをさせていただきました。

サンファーム高橋さんでは、季節ごと畑イベントが行われていますが、 12月の餅つきは火を扱うには風が強すぎてやむなく中止に … 小川町では、この時期あちらこちらの有機農家さんや飲食店で餅つきが行われますので、 来年は、みなさんにもご案内できるようになると良いなと思います。

<お餅つきに使用する巨木を削ってできた臼>

実は、鶏と果樹をご自宅の近くに引っ越し計画中だそう。 鶏舎を除いたら、半分の鶏がお肉で出ていっていました。

こうした「廃鶏」と呼ばれる鶏は、お肉屋さんで売られるものと違い、 年齢も高く、運動もしてきた鶏なので、脂肪は少なく噛みごたえもあるお肉になりますが、 旨味たっぷりの出汁がとれます。 今年は、小川町の「有機野菜食堂わらしべ」さんで、 年末限定ラーメンのスープに使用されていました。

<ピザ窯がある不耕起の広場にはかなり大物のモグラが出入りした痕跡>

<先日 卵を産まなくなった半分のにわとりはお肉になりました>

寒い場所で、秋じゃが(秋植えのじゃがいも)を作るのは難しいため、 作る農家、作らない農家がありますが、 サンファーム高橋さんでは写真の4畝分、作付けされていました。

じゃがいもは土の中で保存する方法もあるそうですが、今回は完全に掘ってしまおうと、 スコップと手で土の中から次々に掘り出していきます。 土がさらっとしていて掘りやすい印象でした。 既に土の上の茎と葉は枯れきっているので、じゃがいもは熟成しているのだと思います。 働き者の庵地くんも、掘ってまとめてカゴに入れて … 最後まで大活躍でした!

<まずスコップで土ごと持ち上げてから、手で土をかき分けて掘ります>

<美味しそうなじゃがいもが覗いています>

<庵地くん、全行程きっちりこなします!>

<左に見える果樹をお引っ越し予定だそうです>

続いて、畑をぐるっと回らせていただきます。

白菜、ブロッコリー、小松菜、大根、玉ねぎ、かぶ、にんにく、ほうれん草 … そしてカモミールなどなど、 たくさん育っていました。

この時期には、「ハクサイダニ」という野菜の葉を食べる害虫が大量発生するので、 その対策に追われるのだそうです。 今年も既に白菜には出てきていて、この虫が葉から順番に最後は株ごと枯らしてしまいます。 活動時期が厳寒の1〜2月と寒さに強く、珍しい気がしますね。 大根の葉にも付くので、その場合は、大根の上から土をかけて予防するとのことでした。

<白菜はそろそろ縛らねば … とのこと>

<ブロッコリー>

<小松菜>

<大根>

<一方向に曲がった玉ねぎ>

<大きなかぶ>

<他にもカブ>

<にんにく>

<ほうれん草>

こちらは、中央が少し通路のようになったブロッコリーとキャベツの畑。 ちょうどこの手前側から奥に向かって水脈があるそうで、 雨がたくさん降ると、ここの畑は水が溜まってしまうため、 このように真ん中に水を流す溝を掘ったのだとか。

石やコンクリートでがっちり水をせき止めるより先に、 こういった工夫から始まるのが自然と共存して農業をされるサンファーム高橋さんらしいな、 と思います。

<収穫の時期まで無事成長しているので、効果ありでしょうか>

「2020年はどんな年でしたか?」と尋ねると、 「肩と腰やったことかな」と知宏さん。 一昨年の終わり頃に農作業どころか日常生活に支障が出るほど肩を痛め、 整体通いの日々の中、夏にはぎっくり腰で起き上がれなくなり … 畑はもちろん身体とも向き合われた2020年だったのでしょう。

2021年は、3月に、初のサンファーム高橋さんでの農業体験会が予定されています。 新型コロナウィルスの状況次第ではありますが、 実施できるときには、みなさんのご参加をお待ちしております。

<半分移植が終わった玉ねぎの苗床>

農業体験会「落ち葉はき in 横田農場」中止のお知らせ

こちらのイベントは、新型コロナウィルスの感染拡大防止の呼びかけが出ていることを受け、中止と なりました。

横田農場さんでも初めての内容で、山の落ち葉を集めて肥料にしたり、野菜の苗を育てる ための温床をつくったりする予定でしたが、楽しみにしてくださっていた皆さんには大変申し訳ご ざいません。

また状況を見ながら、次回のご案内をいたしますので、ぜひご参加お待ちしております。

【シリーズ】霜里農場 金子美登さんと目指す私たちの未来(10)

49年前の今日「10月21日」は、日本に『有機農業研究会』が誕生した記念すべき日である。 (現在は、日本有機農業研究会)

提唱者は、一楽照雄氏。

当時、協同組合経営研究所の所長として多方面から情報を収集する中で、 農薬による健康被害や、自然農業を説く先達者の存在に気付き、 15人の呼びかけ人と共に、この日、第一回の会合を開いた。 全出席者は 30 人ぐらいだったという。

そのほとんどは50歳以上だったが、2回目から、20歳代の若者達が6人ぐらい参加し始めた。 「日本農業者大学校」の卒業生と在学生達であった。 2年生の一人が、たまたま一楽さんのおられた「協同組合経営研究所」へ勉強に来ており、 その事務仕事を手伝っていた。 「有機農業研究会」という耳慣れぬ言葉にもかかわらず、彼の話に興味を持った学生達が参加したのだ。

その中の一人が、美登であった。

同じ年、1971年3月に「農者大」を卒業し、卒業論文では「生態学的農業」という言葉を使っていたが、 この研究会員になってからは、「有機農業」と言うようにした。

途中から会員になった作家の有吉佐和子さんが、 1974年に小説「複合汚染」で、この「有機農業研究会」の事を紹介すると、 「有機研」の会員数は、あっという間に増加、 私が会員になった翌年1975年8月には2000人を超え、2年後には6000人を超えた。 これ程、有吉さんの「複合汚染」は、有機農業への啓発に多大な影響があった。

これを契機に、他の新聞、テレビ等のマスコミも有機農業に関する取材を増やし、 一定の効果はあった。

あれから49年。来年は50周年という節目の年である。

<若い頃、パリでの有機農業関連会議出席時の金子夫婦の様子>
(2003年の火事で焼け跡から探し出した写真なので汚れています)

今月の小川町の話題

★【情報1】市民参加型『小川町SDGsまち×ひとプロジェクト』のご紹介

20代から30代前半の若い世代を中心とした転出超過などにより、 徐々に人口減少が進んでいる小川町ですが、 SDGsを意識した「持続可能なまちづくり」を推進していくために、町が中心となって進めている 『小川町SDGsまち×ひとプロジェクト』をご紹介します。

こちらのプロジェクトの特徴は、 小川町に興味・関心があり、町を良くしていきたいと考える方が誰でも参加できるプラットフォーム (正式名称『OGAWA 6S プラットフォーム』)を構築している点です。

定期的に、地域活性化のトップランナーを講師に迎えた研修会を聴講したり、 小川町で既に中心になって活動する町の事業者も一緒になった実行委員会をつくって ツアーや民泊の企画から実行までに関わったりすることができます。

FacebookやTwitterでは、より詳細なイベント情報などが発信されていますので、 小川町で起きていることにご興味のある方はぜひのぞいてみてください!

詳細 ⇒ 小川町HP — 市民参加型『小川町SDGsまち×ひとプロジェクト』がはじまります!

※ 1/17(日)は、地元でご活躍されている方々にご講演いただく勉強会『6Sメンバーミーティング』として、 プラットフォームメンバー対象に、 有機農業の里・小川町に果樹やワインという切り口で新しい風を生み出してきた 武蔵ワイナリーの福島有造さんにご講演いただくそうです。

★【情報2】小川町公式情報「スモリバ」のご紹介

2020年5月から小川町の地域おこし協力隊の上浦さんが運営している LINEの情報配信アカウントをご紹介します。

毎週水曜日に欠かさず、お祭りや自然体験、町で挑戦している人などが紹介されています。

また、栄養学についても詳しい上浦さんならではの、 小川町の野菜を使った和洋様々なお料理のレシピがたくさん届くのも嬉しいポイントです。

画像や写真も可愛らしく編集されていて、誰でも楽しく見られるので、 小川町に興味を持たれた方はぜひのぞいてみてください!

詳細 ⇒ 小川町HP &mdash LINE「小川町情報スモリバ」で小川町の情報をお届けします!

★【情報3】企画『里山の未来を見に行こう!神川・くるみの里を木こり・若山さんと歩く会』のご案内

時:
2021年1月24日(日) 10:00
所:
松田マヨネーズ(埼玉県児玉郡神川町大字上阿久原83-2)
会費:
大人1500円 / 人(講師への謝礼に充てさせて頂きます)
内容:
神川町の木こり・若山卓さんの案内で、 くるみ小屋を見学しながら手入れのされた山林を散策、 山の手入れの仕方を学びます。
若山さんから山のあれこれのお話しをお聞きし、 その後、かんな馬の会を訪問し、馬を見せて頂きます。

お申し込み ⇒ 若山さんと歩く会 申込みフォーム

行き方は、現地(ななくさの郷)集合か、エディベリ集合となります。 申し込みフォームの「行き方」でどちらかを選んでください。

小川町から行く方は、小川里山食農スクールエディベリ(小川町中爪280-3)に 9:00に集合して車で乗り合わせて行きますので、[エディベリ集合] を選んでください。 (その場合、ガソリン代割り勘でお願い致します)

講師・若山卓氏プロフィール

埼玉県神川町で林業を営み、松田マヨネーズ・ななくさの郷代表。 かつ、「かんな馬の会」代表でもあり日本画家でもあるという多彩な顔を持つ方です。

かんな馬の会
主催・問合せ
小川食農スクールエディベリ 髙橋優子 090-4453-6355 y.takahashi@tubasa-u.com

★【情報4】地元のオーガニック店紹介 カフェレストラン「月のうさぎ」のご紹介

2018年9月に秩父から移転してきたオーガニックカフェ「月のうさぎ」さん。 店主が東秩父村在住なので、秩父にお店を出す前から小川町で子ども関係の活動をされていました。

そして、2年前に現在の地にコツコツと古民家を自分達で改修して素敵なオーガニックのカフェを開店されました。 小川町の有機野菜に手間をかけて、野菜がより美しく美味しい女性ならではの感性のお料理となって、お勧めです。

【お店情報】
所在地:
埼玉県小川町角山726-1
営業日:
金~月曜日(不定期で臨時休みあり)
営業時間:
11:30〜17:00
HP:
ogawa たべものや 月のうさぎ
電話:
0493-74-5303

<月のうさぎお店の外観・看板・お料理>

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