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農業体験会 ~大豆収穫~

10月始め、2年ぶりにとれたての枝豆をいただきました。 枝ごと釜で茹でて、鈴なりになった状態のままかぶりつく… という贅沢体験が忘れられません。 それから1ヶ月半が立ち、枝豆畑はすっかり「大豆畑」に姿を変えていました。

農業体験会で、この大豆収穫の回は寒いのと、少しだけ体力・忍耐力が必要な作業になるので、 毎年少数精鋭での開催になりがちです。 いつもは大勢いる子どもの参加者は姉妹2人のみ! あとは、5回以上も収穫経験があるようなベテラン参加者が集まりました。

農場に着くと、横田農場直売所には、小松菜・水菜・かつお菜などの青々した葉物と、 色々な種類の小かぶ・大根・ねぎなどがどっさり並んでいます。

全員が集合するまでの間に、わいわいとお買い物をし始めた人が何人かいて、 あわてて写真を撮りに駆けつけた時には、既にだいぶ品数が減ってしまっていました(笑)。

さて、15名ほどの参加者が揃うと、横田さんからご挨拶をいただいて、さっそく畑へ向かいます。

お庭のキウイはヤマモモと同じく、小川町の地ビールやさん「麦雑穀工房」さんでビールになるのだとか。

まずは、7月に自分たちでまいた畑のものを収穫していきます。

今年は、土寄せをする時期に雨が降り続いて、作業ができなかったのだそう。 そのため、こちらの畑をはじめ、何箇所かは木が細く、実も少なめになってしまったのだと教えてくださいました。

確かに、昨年の体験の時よりも簡単にハサミが入ります。 作業に慣れた参加者たちからは、「収穫が進みが速い!」という声も聞こえましたが、 スパスパ切って進めるのは気持ちが良かったです。

ただ、収量のことを考えると、こぼれ落ちた大豆の一粒がもったいなく、時々拾いながら刈り取っていきました。

ほんの20分ほどで、最初の畑は完了。続いて、もう少し広い畑に移動します。

こちらもやはり、土寄せをしていない畑ということでしたが、 先ほどより雑草が少ない気がしますね (もっとも、2人の小学生姉妹にとっては、 ひっつき虫(センダングサ)を大人につけて歩くのが楽しい様子だったので、 そういう意味では雑草も良いしごとをしていました)

ハサミは、剪定用を使用します。 下の細い方の刃で木を捕まえて、上の大きなカーブした刃で押し切るように力を入れるのに、 少しコツがいりますが、強力なハサミです。

刈った大豆は向きを揃えて、両手で持てるくらいの山にしていきます。 だんだんと、こんもりした大豆の山が増えてくるのを見ると達成感が湧いてきます。

今回は大人も参加しての火起こし、羽釜でご飯炊きだったのですが、 少し遅れたので、結局、お昼ご飯までに4〜5箇所の畑を終わらせました。

この頃になると、気温が下がったのか、日が陰ると震えるような寒さになってきました。 11月も後半になってくると、小川町でも霜が降りたり、溜めていた水が凍ったり… という日も出てきています。 この日は何℃だったのでしょうか。

お昼ご飯は、下里の新米と、横田農場の野菜がもりもり入ったお手製のおかず達。

暖色の大根やかぶ、かぼちゃが、目にも鮮やかで、食べると冷えた身体がほっとゆるみます。 何が入っているかわかるほどシンプルなのに、あっさりしすぎているわけではなく、しっかり満腹になるおかず。 普段あまり野菜を食べない方にこそ、この美味しさを届けたい!と勝手に思ってしまいます。

他にも、参加者から、菊芋料理やいつもの唐揚げ&卵焼き、海苔などを差し入れていただきました。 ごちそうさまでした!

今回は、全員焚き火を向いて一列に並ぶ形で食事にしました。みんなの顔が見える配置で、良かったです。

子ども達が早々にヤギと遊びに行ってしまったため、自己紹介では、いつもは聞けない馴れ初め話など、 大人トークに花が咲きました。

また、この日は会津若松市内で100年続く鍬(くわ)専門の野鍛治屋さんがいらしていて、 刃の形状や反り、柄の角度と長さなどが様々な10種類ほどの「平鍬」を横田さんたちと一緒に見させてもらいました。

地元会津若松の方でポピュラーだという平鍬は、蹄のように刃が分かれていて、 反りも強く、柄がとても短いタイプ。 コンクリートのように硬い土を、腰を低くしてガツガツ掘り起こすのに適しているのだそうです。

この辺りで使われる平鍬は、種まき・植え付けの時の畝立てや、 マルチを張る時に土を寄せるのに使用するので、あのような形になっているとのこと。 同じ鍬でも各地の土質によってこんなにも用途・形が変わってくるものか… と、とても面白かったです。

横田家のみなさんと鍛冶屋さんで、畝立てを実際に行って使い方を比べたり、 横田農場にある古い鍬や鎌を持ち出して見てみたり。 脱穀道具なども含め、道具を大切にされる農家さんだとは思っていましたが、 元祖平鍬に近い形のものが出てきたのには鍛冶屋さんも驚かれていました。

そんなこんなで、午後も大豆畑へ。 午後の畑は、枝がしっかり広がり、実がたくさんついていて、 作業としては大変でしたが、2箇所の畑が完成しました。

<午前中の畑で刈った大豆の切り口>

<午後の畑で刈った大豆の切り口>

うち1箇所は脱穀も行いました。

ハサミで一生懸命切っていた木ごと全部を脱穀機に入れ、大豆とゴミとを選別します。 すごいパワーです。

この作業は子どもに人気で、今年も岳さん・海さんにサポートされながら、 姉妹が積極的に手伝ってくれました。

半分の参加者は、茂さんと共に、次の畑の刈り取りへ。 黙々とハサミを動かしました。

太陽が西の山に隠れそうになって「そろそろ終わりにしましょう」と呼びかけた後に、 周りの参加者に「物足りなかったんじゃない? 大丈夫?」とにこにこ問いかける茂さん。

参加者もたじたじですが、笑って返答していて、 そんな横田さんとベテラン参加者の距離の近さにほっこりしました。

帰りには「黒千石大豆」の量り売りと、 次男海さんが小川町若者未来会議というプロジェクトチームの中でつくったという 小川町の写真集の販売がありました。

長男の岳さんの写真展も、12月は10日〜12日が多摩市で、12日〜19日が浦和区で、再び開催されるそうですが、 兄弟二人とも写真という表現ができるのは素敵なことですね。

さて、次回は今年から新しく追加された体験会「餅つき」!  田植えをした田んぼのもち米も使われるそうで楽しみです。

横田農場さん、ありがとうございました。そして、また(すぐに)よろしくお願いします!

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