第13回US.Peaceファームシェフズテーブル レポート
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に登場した
有機農家のカリスマ 埼玉県比企郡小川町の
霜里農場・金子美登さんが大切に育てた野菜と牛を
フレンチで頂く特別企画が、
溜池山王の仏蘭西厨房「かえりやま」で
3月19日(日)に開催されました。
まずは、「シェフズテーブル」の企画・運営しているユニバーサル・シェル・プログラミング研究所
所長 當仲より挨拶させて頂いて、スタートです。
ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所は、システムを組む、いわゆる「IT」の仕事をしている会社です。
農業新聞さんの仕事がご縁で、小川町「霜里農場」金子美登さんと出会い、最初は、有機農業も何もわからず、土お越しや、溝堀など、ただただ身体を動かし、汗を流しながら、色々なことを教えて頂きました。
やがて、100年後も続く持続可能な農業をひとりでも多くの方に伝えたいと思い、
田植えや稲刈りなどの「農業体験会」や、農家さんから直接お野菜が届く「お野菜届け隊」、
そして本日の「シェフズテーブル」も13回目です。
毎回、どんな料理がいただけるか、とてもわくわくしています。
今日も、皆さんと一緒に楽しみたいと思います。
と、挨拶しました。
いよいよ本日の料理と共に皆さんが楽しみにしている金子美登さんのお話です。農業を始めたのは23歳。いろんなことがありました。
これでいいのか?これでいいのか?と問いかけながら
、
今年で46年目です。
霜里農場の隣にある、旧下里分校には、アニメの舞台になったことをきっかけに、若者が沢山やってきます。
彼らも、2時間も3時間もただただ座っていたり、散歩したり・・・して気持ちよく過ごしています。
美しい里山に癒されているようです。そんな風景を見るたびに、続けてきてよかったんだ、間違ってなかったと思います。
落葉樹が落ち、何十年かけてつくられる腐葉土。
10年で1cm。
自然の法則に逆らわず、自然の力を借ります。
牛や鶏を飼うのも同じです。
自分の田畑で収穫したものを食べ、
そこで出された生ゴミや作物のくずや雑草は
牛やニワトリなどの餌になり、糞尿、落ち葉が堆肥となって
畑や田んぼの栄養になります。
自然は見事に循環しています。(今では、家のエネルギーもほぼ自給できつつあります。)
田畑1ヘクタールに牛1頭が適正と言われています。
霜里農場の田畑は約4haですから4頭が適正です。
5頭いましたので牛を数年ぶりに屠殺することにしました。
名前は「ちひろ」と言い、55ヶ月大事に育てて来ました。
通常、鼻輪をし角を切って飼育しますが、霜里農場では鼻輪もしていません。
角も切りません。ストレスも無く、自然な状態の飼育でしたので、
とてもあっさりすっきりしていくらでも食べられます。
帰山シェフが、どんな料理にしてくださってるか!!
私もとても楽しみです。と話してくださいました。
金子さんのお話は、いつもとても穏やかですが心に響きます。
人間も自然の循環の一部に過ぎないことを、毎回認識させられます。
さていよいよ乾杯!
食事がスタートです。
1皿目は、バー二ャカウダと人参のムースのジュレがけ
2皿目は、大根のスープ フォアグラ添え
3皿目は、根菜サラダ
4皿目は、ミートソースのパルマンチェ
5皿目は、テールのガレット仕立て シナモン風味
6皿目は、ラングのポトフ
7皿目は、ほほ肉赤ワイン煮
8皿目は、二種のさつまいもと苺のデザート
ひと皿ひと皿味わうようにゆっくり頂きました。
お皿が出てくるとし~んとなり、食べ終わると楽しい会話や笑い声が
会場に広がりました。
美味しいものは、人と人を繋ぎますね~。
本日参加くださった皆様から自己紹介と一言ずつ頂きました。
初めて参加くださった方、毎回参加くださる方、プロの料理人の方・・・など様々な方が
いらっしゃいました。
そして、本日の料理をつくってくださった帰山シェフに一言いただきました。
「いかがでしたか~」」と言う帰山シェフの言葉に、皆さんからは満面の笑みで
大きな拍手がおきました。
シェフは、1ヶ月前から肉の熟成をし途中何度も試食をしながら、メニューを考えてくれました。
前日まで悩んでいたそうです。
おかげ様で皆さんの笑顔がいっぱいになりました。
本当に本当に有難うございました。
アンケート記入などをして頂き、恒例の集合写真。
やっぱり笑顔がいっぱいです!!!皆んな名残惜しいようにあちこちで名刺や連絡先交換です。
ここからひとりひとりが有機農業の伝道師となって、輪が広がるといいなと思います。
参加くださった方々、おいしい野菜を作ってくださった霜里農場の皆様、
料理をしてくださったお店の皆様。
全ての皆様のご協力でとても素敵な会になりました。
有難うございます。
私達ひとりひとりの認識が変われば、世界も変わると思います。
まずは、自分の出来ることから一歩ずつ。
本当に本当に有難うございました。